退職後から旅行出発までにする手続き

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バックパッカーの中には、会社を退職してから長期旅行に出発する人が多いと思います。
退職してすぐに「さぁ、出発しよう!」という訳にはいかず、国内で手続きしておくべきことや、しておいた方が良いことがあります。
忘れると損をしたり、または違法になってしまったりする事項もあるので、予め確認して手続きをしてから出発しましょう。

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目次

  • 国民健康保険に入る?入らない
  • 国民年金に入る?入らない
  • 住民票を抜く?抜かない

国民健康保険に入る?入らない

国民健康保険手続き

  • 旅立つまでには加入しよう
  • 自身で加入しないケース
    ・親族等の扶養に入るケース
    ・住民票を抜く場合
  • 加入しないデメリット

旅立つまでには加入しよう

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退職したら国民健康保険に入りましょう。少なくとも旅行出発前までは入りましょう。
健康保険に加入するのは国民の義務なので退職したら国民健康保険への加入手続きをする必要があります。

とはいえ、国民健康保険は前年の所得額で算出する方式のため、現在無職であったとしても前年の所得が多ければ相当額を納めなければいけません。無収入にも関わらず、退職前よりも高い金額を納めることになるケースが多いです。

自身で加入しないケース

  • 親や配偶者等の扶養に入る
  • 住民票を抜く場合

親や配偶者の扶養に入る場合

親や配偶者などがお勤めの場合は、その扶養に入ると自身で加入する必要はなくなるので、それも一つの方法ではあるでしょう。

注意点としては、退職した時点で年間所得が既に103万円以上あるとその年は扶養に入れないので諦めましょう。

住民票を抜く

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自分の住民登録している市区町村から住民票を抜いたら、国民健康保険への加入資格は無くなるので支払う必要はなくなります。
しかし、手続きの時期も重要なので、それを考えている人は要注意です。

注意点としては、住民票はその年の1月1日に住民票のある市区町村にて課税されますので、1月1日を過ぎてしまうと住民票を抜いても1年分の住民税を納税義務が生じます

逆に言うと、1月1日前に住民票を抜くと、その1月1日以降は支払う必要がなくなるので、よく考えて退職日と出発日を決めましょう。

国民健康保険に加入しないデメリット

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長期で海外に滞在するので、住民票を抜いて国民健康保険に加入しないという方法もありますが、当然デメリットもあります。

海外での怪我や病気をして治療、診療した際に全額自己負担になる

国保には、海外療養費制度という制度があり、海外旅行中や海外赴任中に急な病気やけがなどにより、やむを得ず現地の医療機関で診療等を受けた場合、申請により一部医療費の払い戻しを受けられる制度があります。

しかし国民保険に加入していないと、これが利用できなくなります。ただ、個人で海外傷害保険に加入しているのであれば、不要かもしれません。

国民年金に加入する?しない

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年金の手続き

  • 国民年金に加入する
  • 会社の厚生年金に継続加入する
  • 住民票を抜く
  • 加入いないデメリット

退職したら、旅経つ前までは、国民年金か会社の厚生年金等に継続加入する必要があるでしょう。

退職後も勤めていた会社の厚生年金に2年間程は加入することができますが、退職後は会社側の折半負担がなくなりますので、今まで支払っていた年金額よりも高くなることが多いです

そのため、会社の厚生年金に継続加入するよりは、国民年金に加入した方が支払い額は少なくなるケースが多いです。
ただ、継続加入か国保への加入のどちらにせよ、会社で勤めていた時よりも多くの金額を納める事になる人が多いかと思います。

住民票を抜いたら国民年金の支払い義務はなくなりますので支払わなくてもよくなりますが、結局その期間分の年金額が受け取る年齢になった時に目減りしてしまうだけなので、払った方が良いでしょう
住民税や健康保険料と違い、年金は納めないと今が楽になっても後で得はしません。

住民票を抜く(海外転出届けを出す)

man with papers and laptop

1年以上海外に滞在する予定であれば住民票を現在の市区町村から抜いた方が良いです。
住んでいないのに無駄に住民税や健康保険料を納める必要はないでしょう。
もちろん、住民票を抜くと上に記載したようなデメリットはありますので、総じて自身で判断しましょう。

届出の必要書類

  • 本人確認書類
  • マイナンバーカード、もしくはそれに準じるもの
  • 国民健康保険証、介護保険証、年金手帳又は基礎年金番号通知書など
  • 認印

詳しくは居住している市区町村のホームページをご確認くださいませ。

旅行期間が1年に達するかどうか行ってみないと分からない場合でも、住民票は抜いておいた方が良いでしょう。一度旅行に出てしまうと帰国しないと住民票を抜けないですし、後から「1年住んでいなかった」と主張しても課税義務は免れません。
なお、住民票を抜いても、賃貸物件はそのまま契約できますのでその点は心配いりません。

以上です。今一度、出発する前に自信に必要な手続きを確認してみましょう。