カードのスキミング被害に注意

長期旅行にはトラブルが付きもの。

旅行前に色々調べたり、人に聞いたりして旅行中のトラブルをなるべく最小限に抑えようとはしますが、それでも長期旅行、特に初めての場合には様々なトラブルに遭ってしまうのが現実です。

そんなトラブルの中でもクレジットカードのスキミング犯罪について気を付けてもらいたいです。

master card debit card

スキミングとは

a close up shot of a person scanning a qr code

ここで言うスキミングとは、クレジットカードやデビットカード等の金銭を決済機能のあるカードから、カード情報を抜き取ること、またはその技術を言います。

犯人は、抜き取ったカード情報を基に偽造カードを作成し、お店で不正に商品を購入したり、ネットショッピングで決済したり、現金を引き出したりします

被害者は、自分で購入していないにも関わらず、カードで多額の購入をされてしまい、後日請求をされてしまいます。

スキミング被害のやっかいな点

被害に気づかない

スキミングにおいて非常に困るのが、

被害者は被害に遭った事になかなか気づかないという点です。

カード自体が盗まれた訳ではなく、カード自体は手元にあるため、被害に遭ってもすぐに気づきにくく、その間に犯人に何度もカードで不正購入をされてしまう危険性があります

そして気づいた時には数十万円~数百万円といった多額の被害を被っているということが起こり得ます。

woman in white long sleeve shirt using silver laptop computer



カード本体ではなく、あくまでデータを盗まれているので、すぐに気づかないというのが非常にやっかいな点です。

スキミング手法

・接触型
・非接触型

a person holding a payment terminal

スキミングには、接触型と非接触型の方法があり、接触型は直接カードを専用の機械に通してデータをコピーするという方法です。

一方、非接触型は、直接カードに触れることなく、カードの近くにスキマーと呼ばれる読み取り機械をかざすことで情報を読み取る方法です。

前者であれば、他人にカードに触れられないように気を付けていれば防ぐことができますが、後者であれば、気を許した人であれば実行できてしまうため、よほど気を付けていないと防ぐことが難しいのが特徴と。

気を付けるべきこと

black payment terminal

要注意

クレジットカードはそもそも貴重品なので、基本的には身に着けたり、貴重品ロッカーに入れておいたりするため、人に近距離で読み取られる機会は少ないかと思います。

ですので、気を付けるべきは、

emotional black woman yelling and touching head

気を許した人に注意

旅行をしていると、他の旅行者や地元の人と仲良くなることがあるかと思います。そういう時に要注意です。

仲良くなると、貴重品を持ってもらったり、宿代を浮かすために2人部屋をシェアして泊まったりすることになります。

そういう時に被害に遭いやすいです。

特に違う国の旅行者だったり、地元の人だったりすると、仲良くなったつもりでもなかなか素性が掴めていないことが多いです

男女ともに注意です。相手が女性だから犯行を犯さないだろうと思ってはいけません
女性の犯人もおりますし、単独ではなく、犯行グループの手先の可能性もあります。

スキミング防止の心得

angry woman is screaming

次の様な人が近づいてきたら要注意!

  1. 優しい人

やたらと優しく気にかけてくれる人がいたら注意しましょう。

「こんな所に貴重品を置いちゃだめだよ!被害に遭うよ!」等と、とても親切にしてくる人には注意しましょう。

あなたに気を許してもらうように図っているかもしれません。

  1. 自分のSNSや身分証などを見せて、自分は信頼できるとアピールしてくる人

求めてもいないのに、身分証を見せてきたり、SNSで多くのフォロワーがいる自分のアカウントを見せてきたりする人には注意しましょう。

偽のSNSアカウントでフォローしあったり、偽の身分証を見せてあなたに安心感を与えている可能性があります。

この人は友達がいっぱいいるし、友達との写真もたくさん載せてるから安心だ!などと思ってはいけません。
詐欺の度に専用のアカウントを作っているかもしれません。

  1. お金持ちであることをアピールしてくる人

実行犯はあなたに安心してもらうために、自分はお金持ちであるという事を意識に刷り込ませてくるでしょう。

私は、月々100万円もの給料を貰っていて、貯金は何千万円もある。

私の親は地元の有名企業の役員をしているのでお金に困ったことはない。」

地元のどこどこの土地を買おうと思っている。

などなど、お金に余裕のあるアピールをしている人には注意しましょう。

旅行をしていると、たまに本当にお金のある地元の人やボンボン息子などと知り合うことがあるかもしれmせん。
そういう人は、口だけでなく本当に高い車に乗っていたり高い時計を付けていたり、家に案内してくれたりします。

しかし、口だけで実態がともなっていない人は、お金持ちぶっているだけの可能性もあるので、ちょっと小じゃれたレストランで食事を奢ってもらったぐらいでお金持ちだと信じないようにしましょう。その位の金額は後で被害者から回収できる資金と考えているでしょう。

  1. お金のことを聞いてくる人

あなたに、あなたのお給料や貯金など懐事情を聞いてくる人、また今の貴重品の保管場所を聞いてくる人に注意しましょう。

「あなたのお給料はいくら? なるほど、少ないね」

「あなたは貴重品をどこに保管しているの?この国はスリが多いので気をつけなさい。」

「Tシャツの下にポーチを付けて貴重品を隠してるの?良いね!そういう心構えはこの国では大事だよ。」

などと、さりげなくあなたのお金事情や、カードの保管場所を聞いてくる人は、さぐっているので注意しましょう。

いずれも、時間をかけて信頼を気づいてくるのが厄介な点です。犯行までに数日、長ければ1週間以上をかけてあなたの信頼を得る為の行動をしてくるでしょう。

  1. 親近感を持たせて来る人

私日本に何回も行ったことあるよ。トーキョー、オーサカ、ヨコハマ、ナゴヤ でしょ。

日本の有名な地名を列挙して、親近感及び、少なくとも日本に行けるようなお金があるという経済事情をちらつかせ、安心感を与えようとしてきます。この ”地名を出す”という手法はもはや常套手段で、各国の観光地では詐欺師でなくても、いろんな商売人がこの手法を使います

対策

woman wearing blue shawl lapel suit jacket

スキミングは気を付けていても被害に遭う可能性もあります。
次の物理的な対策と、被害を最小限におさる準備を行い、旅行前に備えておくと良いでしょう。

  1. スキミング防止カードをお財布に入れておく

持ち物の記事でも記載しましたが、スキミング防止カードというものがAmazonなどネットショップで購入できますので、スキミング防止カードをお財布に入れておくと良いでしょう。

そうすると、貴重品を非接触型のスキマーでバッグやポーチの上から読み取ろうとしても、磁気をうまく読み取れないように妨害してくれます。

海外旅行時だけでなく、日本国内にいる時でも持っていて損はないのでお財布に入れておくと良いでしょう。

  1. カードの利用上限額を設定しておく
tablet with check mark near credit card and money

海外旅行時に持っていくクレジットカードや、デビットカード、またはキャッシュカードの上限額を設定しておくと、それ以上は使われることがなく、被害を最小限に抑えられます

クレジットカードであれば、ショッピング金額を月に〇〇円まで、1日に〇〇円までというように設定ができますので、旅行前に最小限自分が使うかもしれない額に設定しておくと、被害には遭ったとしても被害額を小さく抑えされます。

  1. カード利用後に通知が来るように設定しておく
black and gray digital device

クレジットカードなどは、メール通知機能のサービスを備えていることが多いので、お買い物後にメールが自分に送信されるように設定しておくと、被害に遭った時に割と早めに気づくことができ、被害を最小限に抑えられます

被害にあったら

man having a phone call in front of a laptop

  1. 被害にあったら、まずすぐにカード会社に電話をして、カードを停止させましょう
  2. そのあとに、カード会社の指示に従い、必要な対応を行いましょう

カード会社に、警察のレポートが必要と言われれば地元の警察署や交番で書いてもらいましょう。

多くのクレジットカードでは、不正利用と確認できれば、店舗への支払い自体が行われず、使われた金額を無かったことにしてくれます。

一方、デビットカードやキャッシュカードの場合、クレジットカードの様な後払いサービスとは異なり、リアルタイムでお金を払われてしまうので、返金対応は難を極めます

不正利用がきちんと立証がされれば返金されますが、クレジットカードよりは時間がかかるでしょう。

また、キャッシュカードであれば、引き出す時に署名のフローが無いため、不正である立証がかなり難しいので、もしかしたら戻ってこない可能性もかなり高いという点を覚悟しておきましょう。

防犯カメラ等を調べればわかるかもしれませんが、地元の警察がいちいち旅行者に深く協力してくれる事は期待できません。