予防接種を受けないと入国できない事もある

実は予防接種は自己責任だけではなく、打ってないと入国すらできない国もあります。また、厄介なのは旅の途中で接種しないといけない場合もあることです。
長期旅行者は様々な国に訪問するので、いくつかのワクチンを摂取をしてから旅立つ人も多いですが、全く摂取せずに旅立つ人もいます。どちらも自由なのですが、そもそも摂取をしていないと入国ができない国もあるので、事前に調べてできれば日本で受けてからいきましょう。
目次
- 主要な予防接種
- 接種していないと入国できない
- 厄介なケース ~B国からC国に行くには接種が必要な場合
主要な予防接種

長期で旅行して色々な国を訪問する際や、また、短期旅行であってもアフリカなど予防接種が必要な国に入国する際は、事前に予防接種を受けておく必要があります。
予防接種とは厚生労働省のホームページの海外渡航の予防接種一覧では次の一覧が表示されています。

この中でも特に、旅行者が事前に接種していくことが多い予防接種は以下です。
- A型肝炎
- B型肝炎
- 破傷風
この辺りは、途上国などが訪問国に入っていれば、どこでも通用するというか、発症し得るので、旅行者の中では最も多く接種が進んでいる予防接種です。
その次は、狂犬病でしょうか。
こちらも発症すると、100%助からないと言われている事もあるので、接種する人も割といますが、咬まれたからといって発症率が高くないのと、何回も打たないといけない面倒くささ、また、事前に接種していても、咬まれたら結局病院で注射を受けないといけない事もあり、事前には接種しない人も多いです。
その他は、あまり接種が多くはありませんが、渡航国によっては受けるというイメージです。
自身の渡航前に大使館のページで確認してみましょう。
接種していないと入国できない

個人の自己責任。ではなく、そもそも摂取しないと入国自体ができない国もあります。
特に、以下の一覧の●印のアフリカなどは黄熱病の予防接種を事前に受けていないと入国審査に通過しない国もあります。
こういった国に訪問する際は、自己責任ではなく、受けないと入れないので、事前に接種して且つ、その証明書を持っておきましょう。
厚生労働省の渡航ワクチン一覧には以下の国や地域がワクチンが必須とされています。

●:黄熱に感染するリスクがある地域に渡航する場合は、渡航10日前までに予防接種が必要です
出所:厚生労働省 検疫所 ホームページ:海外渡航のためのワクチン(予防接種)
◎:疾患に感染するリスクがある地域に渡航する場合は、渡航前の予防接種の検討をお勧めしています
○:局地的な発生地域への滞在、感染リスクがある行程、渡航者のご年齢等の免疫状況等によって、渡航前の予防接種が検討されます
(接種には、混合ワクチンが使用される場合もあります。)
※1 パナマ
※2 スーダン南部
※3 一部の国
※4 一部の国
ただ、情報は流動的で且つ、常に更新されている事もあるので、詳しくは、厚生労働省のホームページではなく、訪問国の大使館のホームページの情報が一番正確です。
厄介なケース ~B国からC国に行くには接種が必要な場合

旅行をしていて厄介なケースがあります。それは、渡航国から渡航国に入国する際に接種が必要なケースです。
つまり、日本から入国する際には、予防接種の証明が必要なかったのに、特定の国に訪問したり、または特定の国から入国するビザを取得する際に予防接種が要求されるケースです。

例えば、日本からインドに入国する際は、予防接種の証明が必要なかったのに、インドの隣国であるパキスタンに入国してからインドのビザを取得しようとすると、ポリオの予防接種が求められたりします。かといって既にインドのビザを持っていればパキスタンを経由して入国しても予防接種は必要なかったりするので、複雑です。
こういった国の事例は結構あるので、やはり、その場その場よりは事前に把握して日本で接種しておく方が安心です。
事前に日本で接種して行くのがベスト

必要になったら途中で接種すればいいという考えも確かにあります。勿論、それでもいいのですが、できれば国内で事前に受けておいた方が良いでしょう。
海外で現地の病院に行くのはとてもハードルが高いです。国や地域によっては凄く面倒くさいですし、針など、身体に刺すものは、例え正規の病院であっても不安が募ることでしょう。
現地で病院に行くのはやむを得ない場合だけにしておき、予め訪問の可能性が分かっていれば日本で受けておくのを推奨します。